村上看護専門学校
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【特別記念講演】未来の看護師に望むこと

2024年07月11日 ブログ

7月26日のパリ2024オリンピックまであと15日。
そして48日後の8月28日からはパリ2024パラリンピックが開催されます。
コロナウイルス蔓延のため、異例づくめの開催だった東京オリンピック、パラリンピックから3年。この夏もアスリートたちの熱い戦いが始まります。

今日は本校が所在する村上市出身、東京2020パラリンピックのT46(上肢機能障害)男子マラソンで銅メダルを獲得した、村上市出身の永田努さんにお越しいただき、看護師を目指す学生にご自身の経験から「未来の看護師に望むこと」と題してご講演いただきました。

永田さんは小・中・高校生の間、地元村上市で過ごし陸上競技に打ち込まれてきたそうです。高校卒業後は自衛隊に入隊し、マラソン選手として競技を続けてこられましたが、除隊後に勤務された会社で勤務中に事故にあい、右手を負傷、障害を負いました。
今回の講演では、壮絶な治療や入院生活を乗り越えられてきた経験を元に、看護師を目指している学生たちに向けて様々なお話しを聞かせていただきました。

事故の瞬間、手術の話、入院中の医師・看護師と他に入院されていた患者さんとの関わり…全ての話に学生、教職員が引き込まれました。
事故の数日前には出場した大会で自己ベストを更新し、自分に自信と期待を持って過ごしていた数日後、自分の不注意で事故にあったと話されていました。「明日何しよう、明後日何しようと先を考えられる日は、当たり前にくるわけではない」「必ずしも明日元気に走れるとは限らないと知った」という言葉にはとても重みを感じました。ケガをされてからの壮絶な治療や入院の経験は、様々な困難や努力を乗り越えてこられた今だから、話せるのかもしれません。そして乗り越えてこられた原動力は「また走りたい」と思うアスリート魂にあったようでした。

多くの手術と長期の入院生活を経験された永田さんが、冒頭、学生に伝えた言葉は「看護師さんに望むことはありません」でした。「ケガをしてわがままを言ったり、自暴自棄になった自分に関わってくれた看護師さんはみんな優しく向き合ってくれた。だから望むことはありません。」と話していました。そして看護師を目指す学生たちへの願いとして「心身ともに健康でいてほしい」と永田さんはおっしゃってました。看護師が健康でなければ、多くの患者さんのお世話をすることも、患者さんを元気づけることができなくなります。「心身ともに健康でいてほしい」とは、永田さんの経験から学生に伝えたい、心からの言葉だと感じました。そして、「いいことばかりではなく、辛いことや嫌なこともたくさんあるとは思うが、看護師になりたいと最初に思った気持ちを思い出して頑張ってほしい」と学生たちにメッセージを送っていただきました。

終了後は、東京パラリンピックで獲得した銅メダルを、学生一人ひとりが手に取れるように見せていただきました。手に取るとずっしりと重く、その重みは永田さんが様々ことを乗り越えてこられた経験の重みに感じられました。
また学生の質問にも丁寧にお答えいただき、学生からの講演の感想も頷きながら聞いていただきました。
永田さんの講演を聞いて、学生たちは何を思ったでしょうか…。

永田さんはパリパラリピックからマラソン競技でご自身が所属する階級(T46)が除外されたこと受け、2023年3月、マラソンからトライアスロンに転向しました。現在は2028年に開催されるロスパラリンピックへの出場を目指し、奮闘されています。そしてパラリンピックを多くの人に知ってほしいと話していました。
年齢を重ねても挑戦し続け、さらなる高みを目指している永田さんの今後のご健康とご活躍を、心よりお祈りいたします。

本日は貴重なお話しを聞かせていただき、ありがとうございました。

井上

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